Tuesday, December 25, 2007

Very Merry Christmas


さて、未だに戦地であるイラクにもサンタが無事に到着した今年のクリスマス。

現在、ニューヨークのメトロポリタン美術館で個展を開催中であるアーティスト、リチャード・プリンスはかつて、マルボロなどの有名広告を複写し新しいアート作品として発表することでオリジナリティの概念に疑問を呈したことで有名。それならばここでも!と、我が友のブログ「Depart」で掲載された我が街 Bushwick のランドマークである「サンタ in jail」の素晴らしい写真をここにて複写再生。


ま、これは複写というより、ただのコピー&ペーストであるのだけれど、所詮ブログと言えどもその背景のデザインやフォントなど、同じ液晶の中でも違う景色に溶け込ませれば、その写真の印象も違ってくる。ということで、こうしてリチャード・プリンス的超簡単ブログ更新法を使い、メリークリスマス。


仕事ついでの観光客気取りで写真を撮ってみたクリスマスイヴのロックフェラーセンター。
ロックフェラーセンター・ツリーの歴史は長いが、実は今年も昨年と違う木が飾られているこの観光名所。今年もやはりクリスマス・ツリー大国ノルウェー産のモミの木。こんなにライトアップされては木の寿命も随分とすり減ってしまうのだろうけど、こんなにもシャッターを切られ、大勢の人間に囲まれる機会を持つ一生もきっと捨てたものではないのかもしれない。HO HO HO. Merry Christmas.


これも写真がボケてはいるけど、HO HO HO.

Sunday, December 16, 2007

bushwick, obamawick, and bush's winked.

世界で最も退屈なトピックである政治のこと、ましてやアメリカの大統領選についてなんぞ書いてしまっては、



"Are You Fucking Kidding?"ってな感じですが、、、、


とある友人が昨日、『08年の大統領は誰が勝ちそうなのか』という直球の質問を投げかけてきた。かつて米国で青年期を過ごした彼が、現在米国で出版業を行っている自分に対しこの質問をしてくるのは至極妥当なこと。
その友人とは、富山県生まれ/ニューヨーク育ち/青山学院大学卒/パートタイムDJ/カメラ屋さん勤務で童貞な熊さん(24)。

質問ンい対する返答としては、『さぁ。どうなんでしょう』というのが正直なところ。

確かにヒラリー・ロッダム・クリントン民主党上院議員が現在のところ最も可能性が高いのは周知の事実であるのは間違いないのだけれど、それにしても彼女がダントツで他候補者を引き離しているのとも思えないのが正直なところ。AP通信社による一つの記事では『ヒラリー議員は、08大統領選最大(?)のライバル、バラック・オバマ議員に対する執拗な攻撃が逆効果となり、現在民主党員らからも不信感を得ている』と書かれていた。これは某民主党議員の発言を元にした、視覚聴覚的な表面事実を伝えるだけの無味無臭がウリな純AP通信的ニュース作法だから逆にその信憑性に疑いの余地は無い。それに、夫であるクリントン元大統領が大統領選キャンペーンの戦略家なことも周知の事実。『クリントン元大統領の駒』、『夫の駒』のようなイメージが先攻してしまっては、初の女性大統領という座右の銘も廃るだろう。そんなイメージが露になってきている風潮が無くもない。

そしてそのライバルと言われるオバマ議員も、08年1月に控える大統領候補者指名党員集会および予備選挙のスタート地点であるアイオワ州などでは多くのサポートを持つものの、その『最大のライバル』的イメージが先攻する中、全国的には全くヒラリー議員に追いつけていない。他候補であるエドワーズ氏の支持率も、以上の代表二人に比べると大きく劣る。

で、問題の共和党。

一時は影のダークホースとも噂されていたルーディー・ジュリアーニ元ニューヨーク市長。市長時代は、不倫/離婚/結婚などのスキャンダルが出たり、『ニューヨークのクラブカルチャーを衰退させた』など、一部からの文句もあるが、かつては危険な街のイメージであったニューヨーク市の治安を著しく向上させた張本人。今となっては、深夜にiPod片手に地下鉄を利用していても特に危険ではなくなったくらい安全なニューヨーク市(一部のブロンクス地区/ブルックリン地区を除く)。その功績は広く認められている。しかし、同氏はまた一方で、多くの敵を持っていることも事実。その結果として、ニューヨークタイムズ紙がCNNと共同で行った調査結果で、共和党では1番候補と言われる同氏も、その支持率が半数にも満たっていないことが分かっている。

そのライバル候補として名前が上がっている一人が、ミット・ロムニー元マサチューセッツ州知事。しかし同氏もまた、同調査にて『全米市民がモルモン教徒を大統領に選ぶとは思えない』というおおよそ60パーセントにもなるネガティブな評価を受けている。

そうなると共和党からの候補としては、マイク・ハカビー元アーカンソー州知事が大穴として出てくるのはないか、とも思える。確かに、レジスター後の日の浅さも影響しているのか、未だ多くの信頼を勝ち取ってはいなく、その支持率も他2候補よりも若干劣っている。しかし問題は、同調査内民主党有権者らの約70パーセントが『誰に投票するか確定していない』と答えているなど、有権者の投票権先に対する意識の揺れが大きいこと。これは、今後のキャンペーン活動やひょんなところから有権者らの投票が、いきなり頭角を表しているハカビー氏に移っていく可能性もあることも表しているのだと思う。

というようなことが今、新聞を読んでいて書きたくなってしまったので、ここぞとばかりにぶちかまシット(by えんランナーtakashit)してみた。



上の写真は我が街Bushwickの、とある路面にスプレーペイントされた"Obamawick"の文字。
いいね、この発想。

Sunday, December 9, 2007

a letter from bushwick



これで人生3回目のブログをスタート。飽きやすい性格上、もちろんサイトは違うもので。
夏くらいからパッタリとやめていたブログを今またさらに続けることにしたきっかけは3つくらいあって、
まず今年の5月にニューヨークへ移ってきてからというもの、すべてに対しやる気が出なくて、カメラを持ち出すこともなく、部屋を片付ける気力もなく、自分が好きだと思っていた音楽製作さえもつまらく感じられて、ここ最近は家に帰ることさえ面倒くて、プライベートの携帯電話も電池切れっぱなしで、暇さえあれば破れてボロボロの黒いノートに理の通らない文字を吐き出しては街を徘徊して、人を眺めては嫌気がさして。

そんな時に読んだ名気ない一冊。
仕事で出会った某ドクターより現在英訳を頼まれている、デトックス(体内にたまった毒素を排出させるという健康法)に関する本。そこに書かれてる文章体や表現には正直何一つ感心するようなことはなかったのだけど、代換医療本としては合格の『人に危険を察知させる』ことに長けていたその本には、水銀やアルミニウムなどの毒の恐ろしさ、そして心身から健康になる重要性について嫌気がさすほど言及されていて、『しっかりしないと』とか単純に思ったことがきっかけ。
しっかりする。日々の管理が今何もできていない自分がまず思いついたのが日記。日々の生活を記すことで思い返す。それが例えその時だけですぐに忘れうるものになるとしても、何も思い出せずに眠るよりもは良いのかなと思った。これがまず理由1。

次の理由は、たった今、友人のエリックから、彼のバンド Cedarwell.の新曲が送られてきたこと。亡くなったおじさんに捧げられているであろうその3曲に打ちのめされた。ウィスコンシンにいた時には、バンド練習で良く通ってた彼の実家の屋根裏部屋。あの時はもっと単純に人が好きで、好奇心が強くて、感受性がバカみたいに溢れてて楽しかったはずなのに、ニューヨークに渡ったらもっとクリエイティブ(創造的という言葉は固すぎる)に動けると思ってたはずなのに、散文詩にさえなれない落書きだけが増えて、何一つ満足できていない。10月に彼がツアーで来た時に受けた、『ニューヨークにきてからクリエイティブになった?』って言う質問。とってもウィスコンシンな、素直で真っ直ぐ直球な質問。正直、一体ここで俺は何してんだろうって思った。今まで東海岸から中西部にかけてツアー周りをし、これからはスウェーデンにドイツなどのヨーロッパ諸国でのツアーが控える彼が、ツアーの合間にいつのまにか新曲を仕上げた。うちに泊まってピザ食べたりしてたと思ったらもう一ヶ月くらいたつ。そして彼はヨーロッパ先攻発売のe.p.を仕上げ、俺は...?
ヨーロッパツアー後はブルックリンに遊びにきてまた一緒に単発ライブをやる予定。日本にもきっと待っててくれてる人らがいるんだと思うし、そしたら尚更このままクソに成り下がるわけにはいかないから、なんとか自分を持ち上げるしかないなーって感じ。じゃあ、そこで何故ブログ?って感じだけど、そんなこたぁ知らない。

最後の理由は、ここ最近ハマった薬がようやく効き始めたから。
まずは最近ひたすらリピートして聴いている、音楽カメレオン的な天才、アンドリュー・バード (Andrew Bird)。バイオリンに鉄琴、ギターに口笛、マンドリンをこなす天才の一曲、fake palindromes。曲名からしてツボだった。Fake Palindromes - 偽の回文(前から読んでも後から読んでも同じように読める語句)。
その歌詞のある一部:
Jesus Don't you know that you could've died, you should've died, with the monsters that talk, monsters that walk the earth.
こんな歌詞を嫌みなくさらりと唄える彼は、本当に尊敬に値します。

それと20歳の天才音楽家 Beirut。
ジョニ・ミッチェルを聴きながら読んだポール・オースター (Paul Auster)の "The City of Glass" 。
ニュージャージー行きのバスで聴いた中島みゆきの『糸』。
ロウアーイーストサイドの喫茶店で聴きながら毎回眠ってしまうショパン。



そんな3つの理由による化学反応起によって突如始まったこのブログとともに生活を整え、ついには今後全力で音楽をやりたいと思えてきて、入稿に追われる毎朝の新聞記事書きにさえもとことん精を出そうと思った2007年の終わり。毎日は絶対に更新しないけど、一週間に一度は最低記録するつもりで楽しんで行こうと。誰も見ていないからしれないし、50億人が見ているかもしれないこのブログで、もう二度とこない24年目の人生のつづれおりを。織りなす布はいつか誰かを暖めうるかもしれないってことで。洞窟にマイクは不必要ってことで。